テレビを処分する方法と注意点まとめ

テレビ 処分

使わなくなったテレビを処分したいと考えたとき、「粗大ごみに出せばいい」と思っていませんか? 実は、テレビは「家電リサイクル法」という法律の対象となっており、他の家具や家電のように自治体の粗大ごみとして出すことはできません。この制度は、資源の有効活用と不法投棄の防止を目的としており、正しい手続きを踏んで処分することが求められます。

一口に処分といっても方法はいくつかあり、「できるだけ安く済ませたい」「手間をかけずに手放したい」など、人によって最適な選択肢は異なります。販売店に引き取ってもらうのか、リサイクル施設へ自分で持ち込むのか、あるいは回収業者を利用するのか、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、テレビを処分する際に知っておくべき基本的なルールや制度の概要から、方法ごとの手順、費用の目安、注意点までをわかりやすく解説します。自分に合った負担の少ない処分方法を選ぶための参考にしてください。

テレビ処分の代表的3つの方法と選び方

テレビを手放す方法はいくつかありますが、自分にとって最適な方法は状況によって異なります。「できるだけ費用をかけたくない」「手間を最小限にしたい」「信頼できるところに任せたい」など、目的に応じて選びましょう。ここでは、主な3つの方法と、それぞれの特徴や選び方を解説します。

家電量販店に引き取ってもうら

もっとも一般的で安心感があるのが、家電量販店などの販売店に引き取ってもらう方法です。新しいテレビを購入する際に、古いテレビを「リサイクル回収」として引き取ってもらえることが多く、手続きも簡単です。購入時に処分の依頼をすれば、配送時にそのまま回収してもらえるケースもあります。

ただし、店舗によっては「処分のみ」は受け付けていない場合もあるため、事前に確認が必要です。引き取りにはリサイクル料金のほか、収集運搬費がかかることが一般的で、金額は店舗や地域によって異なります。

指定取引場所へ持ち込む(郵便局振込方式)

費用を抑えたい方に向いているのが、郵便局で家電リサイクル券を購入し、自分で指定引取場所へ持ち込む方法です。
まず、メーカーごとのリサイクル料金を確認した上で、郵便局で振込用紙を使って料金を支払い、家電リサイクル券を取得します。その後、指定された回収場所にテレビを持ち込めば処分完了となります。

この方法は、業者を介さないため運搬費がかからない分、コストを最小限に抑えられるのがメリットです。ただし、テレビは大きくて重いため、自力で運ぶのが難しい場合はこの方法は不向きです。自家用車で運搬できる人向けの選択肢といえるでしょう。

不用品回収業者を利用する

「手間をかけずにすぐ処分したい」という方には、不用品回収業者の利用も一つの手です。電話一本で自宅まで引き取りに来てもらえるため、忙しい方や高齢の方にとっては非常に便利です。また、テレビ以外の不要品もまとめて回収してもらえる場合もあります。

ただし、回収費用は業者によって大きく異なり、中には不当に高額な料金を請求する悪質業者も存在します。事前に見積もりを取り、自治体の許可を得ている正式な業者かどうかを必ず確認しましょう。

どの方法を選びべき?判断のポイント

3つの方法にはそれぞれにメリットと注意点がありますが、判断基準としては「何を優先したいか」を明確にすることが重要です。

たとえば、「手間をかけたくない」という方には、不用品回収業者を利用する方法が向いています。

反対に、「新しくテレビを買い替える予定がある」という方であれば、購入先の家電量販店で引き取ってもらうのがもっともスムーズです。

さらに、「できるだけ安く処分したい」「自分で運ぶことができる」という方には、指定取引場所への持ち込みがおすすめです。

どの方法を選ぶにしても、回収費用や手間だけでなく、信頼できる相手に依頼すること、そして法律に則った処分方法を選ぶことが非常に重要です。不適切な方法で処分すると、後からトラブルや罰則につながる可能性もあるため、正しい手順を踏むようにしましょう。

リサイクル券の入手から処分完了までの手順と費用

テレビを適切に引き渡すには、家電リサイクル券の発行が必要です。「難しそう」と感じるかもしれませんが、実際の手順はそれほど複雑ではありません。ここでは、リサイクル券の取得方法や支払い手続き、回収が完了するまでの流れを、費用の目安とともにご紹介します。

ステップ1 | メーカーを確認して料金を調べる

まず最初に行うべきことは、自分が手放したいテレビのメーカー名を確認することです。家電リサイクル法では、メーカーによってリサイクル料金が異なるため、最初にどの程度の費用がかかるのかを把握しておくことが大切です。

リサイクル料金の一覧は、一般財団法人家電製品協会のWebサイトなどで確認できます。料金はおおよそ、液晶やプラズマで1,870円〜3,000円前後が相場となっており、ブラウン管タイプはやや高めになる傾向があります。

ステップ2 | リサイクル券を郵便局で取得する

リサイクル料金を確認したら、次は郵便局でリサイクル券(家電リサイクル券)を発行します。これは「郵便局振込方式」と呼ばれる方法で、専用の用紙に必要事項を記入して、窓口で料金を支払うことで取得できます。

記入内容には、テレビのメーカー名、サイズ区分、品目コードなどがあり、迷った場合は係員に相談すれば対応してもらえます。支払い後に発行される家電リサイクル券は、処分する際に必ず必要となるため、失くさないよう保管しておきましょう。

ステップ3 | 回収または持ち込むで処分完了

リサイクル券を取得したら、いよいよ処分の最終ステップです。方法は2つあり、ひとつは指定引取場所に自分で持ち込む方法、もうひとつは販売店や回収業者に引き取りを依頼する方法です。

持ち込みをする場合は、事前に対応している引取場所や受付時間を調べておきましょう。車での運搬が前提になるため、搬出できる環境が整っているかも重要です。一方、販売店や業者に引き取りを依頼する場合は、リサイクル券とあわせて手数料(収集運搬費)が別途かかります。引き取りの際にリサイクル券を一緒に渡せば、処分手続きは完了です。

テレビ処分にかかる費用の目安と内訳

テレビを処分する際には、主に2つの費用がかかります。ひとつはリサイクル料金、もうひとつは収集運搬費です。

リサイクル料金はメーカーやテレビの種類によって異なりますが、おおよそ1,870円〜3,000円前後が目安です。たとえば、大型のブラウン管テレビや特定のメーカーでは、より高額になることもあります。

収集運搬費は、販売店や回収業者が設定しており、1,500円〜3,000円程度が一般的です。自分で指定場所に持ち込む場合は、この運搬費がかからないため、費用を抑えたい方には向いています。

総額としては、処分方法によって2,000円台〜6,000円程度になるのが相場です。あらかじめ費用の内訳を確認し、自分に合った方法を選ぶようにしましょう。

地域や自治体によって処分方法が違う?

テレビの処分方法は、地域によって異なる場合があります。自治体ごとに指定された引取場所や回収方法が決まっており、全国一律ではありません。このセクションでは、処分方法の地域差や、正確な情報を得るための確認方法について解説します。

自治体によって異なる回収の対応ルール

家電リサイクル法に基づく回収は、原則として製造業者や販売店が担いますが、自治体によってその支援体制や連携方法が異なります。一部の地域では、自治体が窓口となって回収業者の手配を行ったり、収集運搬を代行してくれるサービスが整備されていることもあります。

しかし、すべての自治体が同じ体制をとっているわけではありません。たとえば、「リサイクル券の発行まで自分で行う必要がある地域」もあれば、「自治体の受付窓口に依頼するだけで手続きと回収をまとめて任せられる地域」もあります。そのため、住んでいる場所によって、手順や必要な準備が大きく異なる点に注意が必要です。

回収方法の確認は自治体とリサイクル協会

正確な手続きを把握するためには、まずお住まいの自治体のホームページで「家電リサイクル対象製品の出し方」などのページを確認しましょう。多くの場合、自治体の環境課や清掃事務所が詳細を案内しています。

あわせて、一般財団法人家電製品協会リサイクル券センターのウェブサイトでも、リサイクル対象品目や指定引取場所の一覧が確認できます。メーカーごとの処理料金や持ち込み可能な施設の所在地など、実際に行動する際に役立つ情報が掲載されています。

まとめ

テレビを正しく処分するには、法律に基づいた手続きと、状況に応じた判断が欠かせません。方法は複数ありますが、自分にとって無理のない手段を選ぶことが大切です。地域のルールや必要な費用も含めて事前に確認し、安心して処分を進めましょう。

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